「大変、申し訳ありませんでした」:読書感想文

お知らせ:2021年8月29日更新

リクエストいただきました保坂祐希の「大変、申し訳ありませんでした」の感想文です。(1986字)
学生さんだとこの本の感想文は書きにくいかもしれませんね。ストーリーがそれほど面白くないのと、高校生と接点の少ない社会人が主人公の仕事の話だからです。よって、謝罪会見、エピソード、キャラに関する感想を書きました。アレンジする場合はこのあたりを書くと良いかもしれませんね。

ーーーーー本文ーーーーーー

謝罪会見を業務とするコンサルティング会社での出来事を新人OLの視点で描く。主人公の光希(みつき)の働く芸能事務所は所属のタレントの謝罪会見を謝罪コンサルに依頼する。光希はその法外な費用を支払うためコンサル会社で働くこととなる。

登場する謝罪エピソードは、老舗の料亭での賞味期限切れの材料の使用、タレントの不倫、政治家の収賄。加えて、謝罪ではないがオフィスの近くの土地を持っているおじいさん。この話がこの小説の核となっている。どの案件でも謝罪コンサルの山王丸が見事に解決していく。その中で光希は体当たりで感情の赴くままにそれぞれの案件に取組み、結果を出していく。

謝罪のエピソードがどこかで聞いたようなものであることと、登場するキャラクターの設定がわかりやすいのでテンポよく読みすすめることができた。光希はちょっと頭が悪く、感情のままに行動するという「ドジっ子」だし、山王丸のアシスタントはハーバード卒業の天才とか。テレビドラマによくあるような「ドジっ子」がドタバタしながら成長するという内容だ。一方で、読んだ後に何か考えるところがあるかと聞かれると特に何もないような気がする。しいてあげるとすれば世の中には色々な仕事があるということだ。

謝罪専門のコンサルタントは実際にいるかもしれないと思う。ときどきニュースで謝罪会見をやっている。内容は芸能人の不倫や企業の不祥事が多い。こういうニュースは見ていてあまりいい気持ちはしない。不倫など「ひどいなぁ」とは感じるものの、会見する必要があるのかとも思う。不倫の当事者の奥さんか旦那さん、CMの仕事をしていたらその会社に対しては謝罪する必要はあると思うが、世間に対して謝罪する必要あるだろうか?謝罪会見はなんとなく求められているのだろうか。

また、謝罪会見を行っても、もし謝り方が中途半端で、歯切れが悪かったりしたら、ネットで叩かれる。最初に登場する老舗料亭が賞味期限切れの材料使用についての謝罪の展開はまさにそれだ。ニュース記事へたくさんのコメントがつくのは当然で、会見がライブ配信行われば、ツイッターでつぶやかれ、叩かれる。ところが、謝罪コンサルの山王丸は周到なシナリオを準備し、見ている人の反応をコントロールしていく。最初、SNSではネガティブなコメントが多いのだが、会見の流れでそれが同情するものが増え、最後には好意的に応援するものになるという。実際にそういうシナリオの存在する会見があるような気もする。

シナリオの存在を知ったとき光希は嫌悪感を示す。そんな謝罪には「誠意がない」という。私もそう思ったのだが、でも「誠意がある」というのはどういうことなのだろうか。文中でも土下座をすればいい、というような表現がでてくるが、土下座することが誠意かどうかわからない。土下座はタダだからいくらでもやる、というような人もいる。まあ、見ている人が気持ちよくなればいいということだろうか。

人は感情的だなと思う。特に光希は感情の赴くままだ。作者は彼女をバカっぽいキャラに設定することによって、多くの読者の共感を得ようとしているのだろうか。こんなにドジな人はいるかな?実際、芸能事務所の正社員であれば大卒だと思うし、もっと感度が高くて、まともではないだろうか。

登場人物という点では、木村さんの一人娘のキャラが気になった。28歳で就職もせずに喫茶店でアルバイトしている美女なんているのだろうか。しかもその母親は娘が小さいときにDVで家出したものの、離婚できずDV夫からずっと付きまとわれているとか。で、育ての親の木村さんが娘を託したとか。木村さんはその母親のことが好きでいつでも帰ってくることができるように古いアパートやビルをそのまま持っているという。うーん、ちょっと現実的でないかな。

現実的でないのは政治家の謝罪会見のエピソード。明らかに小泉進次郎がモデルと思われる。この政治家は闇カジノに通っていて、カネ欲しさに建設会社から賄賂をもらうという設定。これを光希が単身闇カジノに乗り込んで証拠を押さえるという話。謝罪コンサルの会見がうまくいき、この政治家は政界を引退する。でも、この話の闇カジノはかなり規模が大きいし、その存在がガチの犯罪でしょう。これを警察へ通報せずに黙ったままにしておくのだろうか。

最後に謝罪コンサル山王丸の謝罪会見を私なりに考えてみる。光希は山王丸の書いたシナリオを見せてもらっていない。光希は視聴者代表という立ち位置で、気持ちのままに発言したり、行動してもいいと言われている。シナリオは光希の反応を予測して作られている。であれば、人はどんなことに怒ったり、喜んだり、悲しんだりするのだろうか。何を言ったら人は許したり、共感を得たりするのだろうか。では私はどんな言葉にどのように反応しているのだろう。そんなことを考えさせられた。



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