「何者」:読書感想文

お知らせ:2021年8月29日更新

朝井リョウの「何者」です。大学生の就活の話です。SNSを使った表現が印象的。こういう内面の話のストーリーだと感想文はより個人的になってきますね。自分の状況に合わせて書きたいということであれば、リクエストください。

 ーーーーーーーー感想文ーーーーーーーーー

主人公は就職活動中の大学生たち。リアルな人間関係と彼らのSNSを通して、気持ちの移り変わり、その人の本当の人物像を描く。作者は「桐島、部活やめるってよ」で一躍有名となった朝井リョウ。朝井はこの本で直木賞を受賞している。ちなみに直木賞は本の賞では芥川賞についで有名なものらしく、主に大衆小説に与えれるものだということだ。

就職活動は略して就活。登場する5人の男女はそれぞれキャラがたっている。冷めた感じの演劇部男子、イケメンで社交的なバンドマン、留学経験者で一生懸命な優等生女子、おとなしいけど、頭のいい女の子、休学してちょっとこじらせた感じの文系男子。これらの登場人物たちをみると、その典型的な性格が想像できる。誰が、誰にどんな気持ちを持つのか、なんとなくわかってくる。

話は拓人の視点で進む。彼はバンドマンの光太郎と部屋をシェアし、以前は一緒に活動していた演劇部の友人と仲違いしている。光太郎がバンドを引退し、就活をしていく中で、なんとなく馬鹿にしている様子。上の階に住む休学でなんとなくインテリ風味の隆良への非難。その里香への冷めた視線。

ツイッターを使って、出来事を公開していく登場人物たち。彼らのコメントがいかにもそれっぽいので、笑ってしまうとともに、作者の観察力の鋭さに感心する。「鍵」もかけずにプライベートにしていないから、他人にも見える。見られることが前提だ。就職しようとしている企業の担当者に向けての優等生的な発言だったり、自慢や自分は人とは違う、というアピールの場になっている。それらが表なら、一方で、裏のアカウント、いわゆる「裏垢」もある。

表面では適度な距離をとっているように見えるが、裏垢では友達への批判や非難の嵐。しかもパスワードをかけていない。それらが見られているということを知っているにも関わらず、書かずにはいられない登場人物たち。を見ているということをる。なりたい自分をアピールするいわゆる意識高い系調べると、作者の持ち味は繊細な心の動きの表現。高校生から見れば、ちょっと先のことなのであまり実感がわかない。

「あなたたちは友達じゃないのか?」思ってしまうものの、いつも近くにいるからこそ、自分が持っていないものや、違う性格の人に嫉妬したり、同じような感じの人を否定したくなるのかな、と思う。特に拓人はかなり屈折していると思う。ずっと思いを寄せる瑞月が好きなのは光太郎で、それを理解しつつも受け入れることができない感じだし。かつては仲が良かったのに、仲違いして、その後自分で劇団を主催して活動しているギンジのことを否定しているように見せて、連絡もとっていないが、実はネットで常にウォッチしていたりする。本当はとてもうらやましいんだけど、その気持を認めない。

でも人間関係って難しいと思う。関係が近ければそれだけ色々な気持ちを持つのは当たり前。友達のことを応援しているけど、うらやましいとか。性格や容姿、生まれた場所や家の経済状態も違うから、違いは当たり前なのに、同じ学校というだけでなんとなく同じように感じてしまう。

あと、ツイッターやLINEなどSNSがあるから、こういうことにもなるのかなとも思う。本来なら他人の考えていることはわからないから。LINEのレスをすぐに返すとか、グループとか、既読なのにレスがないとか正直疲れるし。友達かと思ったら裏で悪口言っていたとか考えたらなんか嫌な気持ちになった。

就活はとても大変そうだ。エントリーシートを書くことからはじまって、書類選考、何回もの面接がある。グループでの面接もあるらしく、その場面を考えただけで、私はどうしていいかわからない。目立つひとや話の上手い人が得をする感じもするし。

高校や大学でもランクがあるけど、会社にも大きさや人気度でランクがあって、しかも就活ではいくら自分が頑張っても相手に採用されない限りはその会社には入れないわけで。しかも人気の会社は競争相手も多いし。私には大学で就職なんてちょっと別の世界の話のようにも感じるが、私にも起こることなのかとも思う。

話の中では拓人は就職できずに、就職浪人となる。留年して、もう一度就職活動をやるのだという。大学入学の浪人だけでなく、就職にもあるのか、と思った。

印象に残ったのは、瑞月のセリフ。「人生が線路のようなものだとしたら、自分と全く同じ高さで、同じ角度で、その線路を見つめてくれる人はもういないんだ」。自分の性格を見つめて、いい部分も悪い部分も受け入れて、いいところは伸ばして、悪いところは直していく。拓人が最後で自分の性格を認めて、受け入れるように、そいういうことがこれから必要なんだと思った。それが成長するということなのだと思う。(1988字)

閑話休題。スタディサプリの話。
もし、あなたが大学に行ける状況にあるのなら、できるだけランクの高い学校へ行ったほうがいですよ。今はわからないかもしれませんが、ランクの高い学校を卒業していると、もたらされる機会が段違いです。

学校名というのは一生背負っていくことになります。途中で変えたくても変えられません。

今からでも遅くないですからスタディサプリをやったほうがいいですよ。かつて有名予備校の有名講師の授業は東京でしか受けれませんでしたが、今はどこに住んでいても、スマホで、何回でも見れて、しかも安い。正直、だれでも東大に行けますよ。リアル「ドラゴン桜」です。やってない人は夏休みだけでも試してみては?

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