「夜のピクニック」:読書感想文

お知らせ:2020年8月17日更新→

夜のピクニックの読書感想文です。1993字。

リクエストをいただいていて、夏休みの終わりまでに書き上げようと思っていたのですが、間に合いませんでした。
ごめんなさい。
いつものように段落の頭に()でその段落で書いてあることを説明しています。
アレンジしてくださいね。

(あらすじ)
毎年行われる高校の歩行祭を舞台に、登場人物の心情とその移り変わりを繊細にみずみずしく描く。北高には修学旅行はなく、そのかわりに全校生徒が80kmを24時間かけてただ歩く、という行事がある。朝の8時に出発して、休憩と仮眠をはさんで、夜の8時に終わる。登場人物は高校3年生。主人公の貴子と融の交互交互の視点で物語が進んでいく。貴子と融は異母兄弟でお互いに生まれてから一度も口をきいたことがない。また、異母兄弟ということを友達は知らないとふたりとも思っていた。貴子はそんな状況を変えるために、融と話をする、という賭けを秘めて歩行祭に臨む。

(最初の印象)
「みんなで、夜歩く。ただそれだけのことがどうしてこんなに特別なんだろう」とあるように、登場人物たちはただ歩くだけだ。でも、長時間一緒にいて、「歩く」という単純作業をするのだ。関係は深まるだろうし、これを機会に何か大事なことを話したい、となるのはとても自然だ。さらに、だからこそ、普段意識していない朝昼夜という時間の移り変わりを感じたり、いつもの何気ない景色が特別に見えたりする。その描写がとてもきれいだ。

(最初の印象2 ちょっとあらすじ的)
スタート直後は皆テンションが高いが、疲れてくるにしたがって無口になり、それぞれが黙々と歩きながら、考えごとをしたりする。高校生なのでベースは恋の話、いわゆる恋バナだ。夜になって、隣で歩いている人の顔も見えないぐらいの暗い中で、普段、日中では言えないようなことも言えてしまう。高揚感と一体感。あるいは、疲れてて、もうどうでもいいや、となるのだろうか。好きな子の話が始まったりする。お互いに意識しているから。好きなのか?と勘違いされるも、異母兄弟と友達に言えない貴子と融。

(最初の印象3 ちょっとあらすじ的)
高校3年生にはドラマがある。進路の悩み、恋の悩み、家族の悩みあり。「大人と子供、日常と非日常、現実と虚構。歩行祭はそういう境界線の上を落ちないように歩いていく行事だ」と融はいう。いつ子供から大人になるかと聞かれれば、高校卒業かな、と私は答えるだろう。貴子と融は、この非日常の、夢のような歩行祭で、友人たちの助けもあって、一番の悩みである「兄弟で話をする」という悩み解決する。

(途中の印象1 ちょっとあらすじ的)
友人たちのキャラクターも絶妙だ。貴子の親友は2年のときのクラスメイトの美和子。そして帰国子女でアメリカに行ってしまった杏奈。融はテニス部なのに親友は水泳部の忍。歩行祭は前半がクラス単位で歩く団体歩行。後半が好きなもの同士で歩いていい個人歩行からなる。前半では貴子が仲のいいクラスメイトと歩く。でも後半の個人歩行では誰と一緒に歩くか、というのが彼らにとっての重要な問題になる。私も一番仲のいい友達と歩きたいかなぁ。

(途中の印象2)
でも、80kmも歩けるか自信がない。本書でも、もうやめてしまいたい、とか、体が悲鳴を上げている、とか書かれている。ゴールまでの時間制限もあって、後半はある一定の時間までに決まったチェックポイントを通過しないとバスに乗せられてしまうという。バスに乗るのを泣きながら嫌がる描写もある。もし、私も参加して、バスに乗せられそうになったら、嫌だろうな。もし全校で一人だけだったら、と考えると、嫌がるのも無理はない。

(途中の印象3 ちょっとあらすじ的)
友達っていいなぁ。貴子のお母さんはシングルマザーで会社を経営しているという設定。自立した、頭のいい女の人だ。そのお母さんが貴子の親友の美和子と杏奈に、実は貴子と融が異母兄弟で、貴子は罪の意識をもっているだろう。だから親友の二人には貴子のそういう気持ちをわかってほしい、見守って助けてやってほしいと依頼する。歩行祭でそのことを知った貴子の心情がおもしろい。恥ずかしいような、頭にくるような。でも貴子はお母さんや友達に感謝するのだ。そしてストーリーはエンディングを迎える。

(読後の感想1 調べ物)
エンディングはとても心が温まり、ほっこりする。とてもよくできた話だと思った。本について調べてみると「本屋大賞」という賞を受賞している。「本屋大賞」は全国の本屋の店員さんがおすすめしたい本の賞だそうだ。たしかに読んでおもしろいし、誰かに読むように勧めたい。普段本をあまり読まない私がいうのもおかしいが。

(読後の感想2 調べ物)
実際に本書は映画や演劇になっている。映画では貴子は多部ちゃんだ。私が思っているのとちょっとイメージが違うかな。映画のレビューをみると映画としてはあまり良くないようだが、今度見てみようかな。

(読後の感想3 調べ物)
歩行祭が気になって調べてみた。茨城県の水戸第一高校の「歩く会」をモデルにしているそうだ。また、似たような行事がある高校がいくつもあるようだ。私の学校にもこの行事があったらどうだろう。また、本書の北高は制服がなく、修学旅行もなく、歩行祭で目立つように白いジャージという設定。制服がない私服の学校があるというのは知っているが、修学旅行の代わりに歩行祭かぁ。修学旅行も行きたいけど。実際にこんなドラマは生まれるのだろうか。そんなことを思った。

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